冷えとり食材:クコの実>>

クコの実の栄養成分と冷え解消について

クコの実とは

クコの実(ゴジベリー)イメージ

クコの実はナス科クコ属の落葉低木になる果実です。中医学(漢方)では古くから生薬として用いられてきた食材で果実部分「枸杞子」以外に、葉は「枸杞葉(天草精)」、根皮は「地骨皮」として利用されています。

日本では「杏仁豆腐の上に乗っている赤いやつ」くらいの認識が一般的でしたが、近年は栄養価や抗酸化力が高いスーパーフルーツの一つとして欧米での評価が高まり、日本でもアンチエイジングや美肌作りに役立つ果物として注目されるようになりました。


クコの実は100種類以上のの栄養が含まれていると言われており、ビタミンやミネラルはもちろんのことリノレン酸・必須アミノ酸・食物繊維・ポリフェノールなど健康と美容に嬉しい栄養価の宝庫と言える食材です。(※乾燥クコの実は文献により成分含有地が大きく異なり、実際にどれだけの栄養素を含んでいるかは定かではありません)。

クコの実の成分が冷え性の解消に繋がる理由

巡りを整える

クコの実には通称ビタミンPと呼ばれているルチンヘスペリジンなどのビタミン様物質(ポリフェノールの一種)が含まれています。ルチンもヘスペリジンも抗酸化作用や血管の保護・強化作用があり、ヘスペリジンは末梢血管の血流を改善することで手先や足先の冷えを改善する効果が認められており、ルチンは老化して弾力のなくなった毛細血管の修復する働きが期待されています。

加えてクコの実にはポリフェノール類やβ-カロテン・リコピン、ルテイン、ゼアキサンチンなどカロテノイド類と抗酸化作用を持つ成分を多く含んでいますから、悪玉(LDL)コレステロール値や中性脂肪によって血液がドロドロで流れにくい状態になることを防いでくれます。

血液をサラサラと流れやすい状態に整える・末梢血管の血流を促進する・血管を保護修復する、この3つの働きによって血行不良や血液循環の悪さからくる冷えの解消に効果が期待出来ます。

代謝向上にも期待

クコの実は脂質や糖質を効率よくエネルギーに変えることで脂肪の燃焼を促進するビタミンB2や、基礎代謝の維持・向上に不可欠な必須アミノ酸(アルギニン酸やグルタミン酸、アスパラギン酸など)が含まれており、代謝向上や疲労回復に有効とされています。

脂肪の蓄積を防ぐ働きがある「ベタイン」という成分も含まれているため、代謝向上と合わせてダイエット効果が期待できるもの嬉しいですね。

その他、クコの実の成分に期待できる効果

美肌・アンチエイジングに

抗酸化フルーツや美肌フルーツとして女性に注目を集めているように、クコの実には抗酸化物質や美肌作りに役立つ成分が多く含まれています。

クコの実はポリフェノール類やなどカロテノイド類と抗酸化作用を持つ成分を多く含むことから、体の酸化を防ぐことによってアンチエイジングに高い効果が期待出来ます。体内の老化は勿論ですが、シミ・シワ・たるみなどのない若々しい肌を保つのにも役立ってくれるでしょう。

加えてクコの実にはコラーゲン生成促進効果コラゲナーゼ活性阻害作用があることが報告されており、コラーゲンの減少を防止しつつ、コラーゲン生成を促すというダブルの働きで肌荒れやたるみを改善し、キメの整ったハリのある肌作りに役立つのではないかと注目が集まっています。そのほかβ-シトステロールという肌に潤いを与える植物性ステロールも含んでいます。

クコの実はビタミンCやタンニンなどシミの原因となるメラニン色素生成を阻害する成分を含んでいることから美白にも効果があると考えられています。クコの実はビタミンC含有量が多く、オレンジの500倍とする説もあります(※日本でメジャーな乾燥クコの実については文献により含有量が大きく異なり、実際にどれだけビタミンCを含んでいるかは定かではありません)

ホルモンバランスの乱れに

クコの実に含まれている「β-シトステロール」と呼ばれる植物性ステロールは女性ホルモンに似た作用をもたらす事から、PMS(月経前症候群)・更年期症状の予防や緩和に効果的であるという報告がなされており、ホルモンバランスの乱れから起こる(主に)女性の不調の緩和に役立つと考えられています。

眼精疲労に

クコの実にはカロテノイド類(β-カロテン、ゼアキサンチンなど)が豊富に含まれており、「飲む目薬」呼ばれるほど視機能の保護・回復に効果が期待出来ます。特にゼアキサンチンには目の網膜を保護する働きが認められていますから、PCやスマホを見る時間が多く眼精疲労を感じている方やドライアイの方のケアの1つとしても役立ってくれそうです。

参考:クコの実の栄養成分・効能・美容効果・食べ合わせ