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手足が熱くて眠れない?! 戻り冷え性について

戻り冷え性とは

足を出して寝る人

冷え性の方も自分が冷え性ではないと思っている方も、手のひらや足の裏がすごく熱く感じてなかなか寝付けない経験をしたことのある方は意外と多いのではないでしょうか?

この手のひらや足の裏が熱くて眠れない…という状態、これも冷え性の一つの可能性が高いだけではなく、「冷たい」と感じている冷え性よりも冷えが悪化しているサインでもあるのです。

冷えているのに熱く感じる?

冷えているのに足の裏や手のひらが熱く感じる状態は「戻り冷え性」もしくは冷えほてり・隠れ冷え性などと呼ばれている状態で、血行(血液循環)の悪さに起因するケースが多いため冷え性の悪化型として知られています。
心臓から送り出された血液は静脈を通って心臓へと戻りますが、その循環が正常に行われていないために静脈の鬱血に熱が溜まる・感覚異常を起こすと考えられています。

戻り冷え性を起こす原因

戻り冷え性を起こす直接的な原因としては「血液循環の悪さ」がありますが、血液循環の問題以外にホルモンバランスや自律神経の乱れによる体温調節機能の異常(誤作動)も原因となります。

①末端の冷えすぎ・疲労

血液循環の悪さなどから末端の冷えが悪化すると、脳がこのままでは危険であると判断して「温度の低い手・足を温めるためにもっと血液を送れ」という指示を出します。その指示に従い血液が手先や足先へと送られますが、血液循環が悪いため循環するはずの血液がそのまま溜まって熱を集めることで末端が熱く感じます。

重度の冷え性でない場合も、疲労やストレスなどによって血液循環が滞ることにより戻り冷え性を起こします。激しい運動などをしていない場合、デスクワークや立ち仕事で長時間同じ姿勢をとり続けることは体にとって負担やストレスがかかり、血液循環を著しく低下させる原因や自律神経のバランスを狂わせる原因になります。

手や足などがすごく熱く感じても触れてみるとさほど熱くない、徐々にほてりを感じる場合はこちらのタイプが多いようです。

②自律神経・ホルモンバランスの乱れ

冷え性を起こす原因としてもお馴染みの自律神経の乱れも、戻り冷え性の発生にも大きく関わっています。自律神経は体温調節を司っていますが、これが正常に機能しなくなることにより、血液量の調節による温め・発汗による放熱などが行われにくくなり、冷えやのぼせ、ほてりなどの症状となります。

また女性ホルモンのバランスの乱れからは自律神経の乱れを誘発し、冷えやのぼせ・火照りなどを感じるようになります。 更年期のホットフラッシュ(のぼせ)などが代表的で、更年期の場合は血液がドロドロ状態になりやすく、さらに血行が悪くなるということから多くの方に表れると考えられていますが、更年期でなくてもホルモンバランスの乱れや血液状態・血行の悪さが重なることで更年期と同じような状態になり、自律神経のバランスが崩れることで体温調節が正常に行われなくなります。

火照りを感じる部分を触ると熱を持っている、急にほてりや発汗が起こる場合はこのタイプが多いようです。

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戻り冷え性の対処法

足裏マッサージ

「手や足が火照って熱い」と感じたら冷やしたくなるものですが、戻り冷え性の場合は水や冷却材などで冷やしてしまうと逆効果になります。

手足が火照っていたり熱く感じる大元の原因が「血行不良」。冷えを察知して送られた血液を戻すはずの静脈の流れが滞っているために熱が蓄積され、熱く感じています。そこで手足を冷やしてしまうと、体はさらに「温めなければ」と感じて血液を送り込んできますから、さらに火照りが悪化してしまう可能性が高いのです。

ほてりを感じた場合の対処法としては手浴や足浴をして火照った部分を温める、マッサージをして血行を促すなどが挙げられます。温かい飲み物などを飲んで体全体を温めても良いでしょう。

自律神経による体温調節が上手く行われていない場合でも、実質的な問題としては血液循環の悪化・足先や手先に血液が滞ることで熱くほてった状態になっていますから、冷やすよりは温める・血液循環を促す方が良いです。部分浴やマッサージはリラックス効果もありますから自律神経を落ち着かせる効果も期待出来ます。

戻り冷え性改善のために…

マッサージや湯たんぽ・部分浴などで戻り冷え症の一時的な対処はできますが、根本改善を行うならそれ以外にも行いたいことや気をつけたいことは多くあります。

手や足の裏が熱く感じるとは言え、戻り冷え性も冷え性の1つですから、自律神経を整えて体温調節がしっかりと行われるようにする、血液状態を整え血液循環がスムーズに行われるようにするなど、改善を目指す方法は通常の冷え性対策と変わりありません。

また足の裏が熱くて眠れない方の場合は、サイズの合わない靴・補正下着・着圧ソックスなどによって血行を妨げているおそれもありますので、ベットに入る少し前からリラックスできるゆったりした服に着替えてみると良いでしょう。